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2021年になり新しいことを始めました。時々覗いてもらえると嬉しいです。

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天気俚諺

2021年最初の更新です。本年もよろしくお願いいたします。以前から観天望気にまつわることわざ、天気俚諺について調べてきましたが、ずっと謎が多かった雲の俗称について記したいと思います。茨城県西部、筑波山の西側に伝わる諺に、筑波山にのだれ雲がかかると天気が悪い、筑波山にのだれ雲がかかって取れない時は梅雨に入ったしるし、そんな天気俚諺があります。その中に出てくる「のだれ雲」とは何なのか、よくよく調べてみると山の東側から入ってくる山越えの雲で有ることが判明しました。筑波山頂にかかる笠雲や、山の稜線を覆う層雲の変形したもの、下のほうがスカートのようにのびている雲をのだれ雲と呼ぶのです。笠雲は巻積雲、高積雲、層積雲の種のひとつ、レンズ雲が山頂にかかっている状態、その雲底にわずかに尾流雲がのびている雲がのだれ雲の正体です。元々は建築用語の野垂木から来ているようで、垂木は屋根を支える骨組みのようなものです。たしかに山に屋根が付いたように見えますね。他に、山の稜線を覆う横長の層雲を大蛇雲と呼びますが、その雲底から尾流雲がのびた雲も同等に扱って良さそうです。このような雲は東寄りの湿った風が吹くと現れることが多く、雨や強風の前兆として知られています。





他にも面白い雲の俗称があります。筑波山にこけら雲がかかると雨、この諺に出てくる「こけら雲」は巻積雲のことです。こけらは小さな木片や木くずのことで、杮落としから来ています。小さな木片が並んでいるように見える巻積雲は低気圧や前線の接近に伴って現れることが多く、天気が崩れる前触れとも言えます。

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