発達した巨大な積乱雲、スーパーセル。写真に撮ろうと思うと広角でも収まり切らないことが多く、苦労する被写体のひとつです。そんな時、フリーのパノラマ合成ソフトが重宝します。ワタシが使用しているのはマイクロソフト製のImage Composite Editor(以下ICE)です。フリーのパノラマ合成ソフトをいくつか使いましたが、コレが一番だと思います。なにより繋ぎ目が綺麗ですし、TIFFファイルが読み込めるのも高評価につながっています。
Microsoft ICE
http://research.microsoft.com/en-us/um/redmond/groups/ivm/ice/撮影は手持ちでも大丈夫です。腕を振るのではなく、腰を軸にして上半身を回転させながら水平方向に撮影すればOKです。水平方向の画像を上下数段に分けて撮影し、合成することも可能です。露出を揃えておいた方が後々楽なので、マニュアル露出で撮影した方がいいでしょう。水平のズレはパノラマ合成時に勝手に補正・補完してくれますので、それほどシビアにならなくても大丈夫です。雲は刻々と動いていますので、素早く撮影することが必要です。
まずはToolsからOptionを選び、UpdatesからCheck for update each time ICE startsのチェックを外します(初回のみ)。これが有効になっているとソフトを立ち上げる度にアップデート検索をするので、起動するまでにかなりの時間を要します。
では、実際にパノラマ画像を作成してみましょう。FileからNew Panoramaをクリックします。
選択画面が出たら対象ファイルをCtrlキーを押しながら選択し、開くをクリックします。
画像が読み込まれると勝手に合成が始まりますので、そのまましばらく待ちましょう。画像の枚数が多くなるほどCPUのパワーを必要としますので、巨大なパノラマが作りたい場合はそれなりのパワーが必要になります。
合成が終了したら、CropからAutomatic cropを選択すると、自動的にトリミングを行なってくれます。次にExportからFormatを選び、JPEGの場合はOptions Quality(圧縮率)を設定してからExport to diskをクリックします。あとは適当な名前をつけて保存すればOKです。
Microsoft ICEはWindows用のパノラマ編集ソフト(フリー)です。Macには対応していません。使用環境により、ランタイムが必要になる場合があります。インストール時の案内に従って導入してください。フリーソフトの特性上、全て自己責任でお試しください。この記事を元に何らかの損害が発生した場合にも、執筆者は一切の責任を負わないものとします。機能・仕様に関する質問は
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3枚の画像で作成したパノラマ画像。クリックで長辺1024ピクセル表示。
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