シーズンオフに入って2ヶ月が過ぎ、地元周辺は氷点下まで冷え込む季節になりました。今年はテレビの密着取材が入ったこともあり、例年よりも自由に動き回れないシーズンでした。そんな中でもそれなりに収穫があり、作品として成り立つものが何枚か撮れました。ハイシーズンである3月から9月までの追跡より、月別のベストチェイスを選びたいと思います。
3月は、春分の日、3月21日の風塵です。筑波山がスッポリ隠れてしまうような猛烈な風塵でした。全身砂まみれになりながら撮影しています。1週間経っても耳から砂が出てくる程でした。
冬型の気圧配置が強まり、20m/sを超える風が吹き荒れた。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
4月は、4月4日、寒気を伴う気圧の谷の通過により、関東地方で大荒れの天気になりました。埼玉県さいたま市では竜巻が発生、茨城県と栃木県の県境付近では降雹、漏斗雲が現れました。
漏斗雲と光芒の共演、自然が作る造形の奥深さを感じる。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
5月は、5月9日、日本海を進んだ寒冷渦に向かって暖かく湿った風が吹き込んだ影響で、関東地方で荒れた天気になりました。東京や宇都宮で降雹、茨城県では落雷による停電が発生しました。
荒れた海のような雲は、激しい対流が起こっている証し。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
6月は、6月14日、日本海を進んだ寒冷渦と梅雨前線などの影響により、局地的に積乱雲が発達、秋田県で突風被害が発生しました。茨城県西部では夕方にかけて回転を伴う壁雲が出現しました。
夕陽に染まり回転する壁雲、美しさと恐ろしさは表裏一体。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
7月は、7月27日、寒冷前線の通過により北関東で大荒れの天気になりました。群馬県、栃木県を中心にガストフロントやダウンバーストによる被害が発生し、落雷による停電も発生しました。
僅か1時間で通過した寒冷前線、その後は天気が回復した。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
8月は、8月20日、上空の寒気と日中の昇温により、北関東で積乱雲が発達しました。栃木県栃木市付近では、僅かな時間で気温が8℃以上も急降下、落雷と15m/s前後の強風が吹き荒れました。
8月は雷が少なかったが、この日は雷銀座らしい激しさだ。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
9月は、9月13日、寒気を伴う気圧の谷の影響により、東日本の広範囲で雷雨になりました。栃木県益子町では16時過ぎから激しい雷雨になり、茨城県筑西市では吹き下ろしの冷風とともにアーチ雲が出現しました。この日を最後に、2014年シーズンは終了しました。
シーズン終了を告げる初秋の雷雨、盛期の勢いはもうない。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
2014年シーズン、前半と後半のダイジェストムービー。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
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