2014年7月27日、低気圧からのびる寒冷前線の影響により広い範囲で大気の状態が不安定になり、北関東では昼過ぎから15時頃にかけて激しい雷雨になりました。前線通過時の最大瞬間風速は、栃木県宇都宮市で32.3m/s、群馬県館林市で22.4m/s、茨城県水戸市で20.8m/s、福島県白河市で18.3m/s、埼玉県熊谷市で14.1m/sでした。地元の茨城県筑西市では最大瞬間風速20.5m/s、13時の気温34.7度から15時には23.8度に急降下しています。当日、13時過ぎから茨城県南西部と栃木県南東部が接する辺りで撮影していましたが、アーチ雲の接近と同時に西寄りの風が強まり、風塵が発生しました。動画を撮影していたカメラは、三脚ごと風に飛ばされ転倒しています。当日、関東1都6県、山梨県、福島県で竜巻注意情報が発表されていました。
寒冷前線通過時には、落雷、突風、雹などに注意したい。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
その後、前線を追って東に移動しましたが、思った以上に足が速く、途中で追跡をあきらめざるを得ませんでした。落雷による停電も各地で発生していたようで、追跡中に信号やお店の照明が消えているところもありました。
栃木県さくら市、塩谷郡塩谷町、宇都宮市ではダウンバースト(F0)による被害が、
群馬県伊勢崎市、栃木県佐野市、栃木市ではガストフロント(F0)による被害が発生しています(リンクをクリックすると気象台の調査報告表示・PDF)。
午前中にレーダーをチェックした時は前線が日本海側にあったため少々油断していましたが、予想していたよりも2~3時間も速く前線が接近してきたため、危うく撮り逃すところでした。昼過ぎから西にかなとこ雲が見えはじめ、13時前には遠雷が聞こえたため緊急出動になりました。前線の通過は速く、15時前には青空が見え、夕暮れ時には美しい夕焼けが見られました。
撮影地の最高気温は35℃、平野部の昇温で対流が活発化。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
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