2013年7月9日、10日、北関東で昇温により大気の状態が不安定になり、一部で積乱雲が発達しました。9日は夕方頃から埼玉県北部で積乱雲が発達、見事なかなとこ雲が現れました。かなとこ雲の接近に先駆けてガストフロントの通過も見られ、かなとこ部分には乳房雲も現れました。通過時には漏斗雲が現れ、一瞬身構えましたが、竜巻になることはありませんでした。
漏斗雲は伸びたり縮んだりしながら、約3分後に消滅した。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
10日の夕方に茨城県南西部を通過した積乱雲は強烈でした。局地的に激しい雷雨になり、茨城県西部の古河市・筑西市では落雷により約7900世帯で停電し、一時は信号機も停止していました。JR水戸線も、落雷による信号機故障で一部が運休しています。栃木県さくら市では、文化財に指定されている古民家が落雷により全焼する被害も出ています。茨城県では7月10日までに、5日連続猛暑日、4日連続竜巻注意情報発表と、梅雨明け以降は北関東らしい天気が続いています。
北関東では「雷が鳴ると豊作」そんなことわざがある。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
10日に撮影した動画では、落雷の後に送電設備がショートするシーンが映っています。最初のシーン画面左下に注目して下さい。追跡シーンでは消えた信号機も映っています。9日の映像は全て屋外での撮影ですが、10日は雷雲の真っ只中に突入したため、全編車の中から撮影しています。
*当サイト内で使用している写真は全て管理人自身による撮影です。写真の無断転用は厳禁です。