2013年4月26日、本州付近の上空約5500mに-30℃以下の強い寒気が流れ込み、東日本を中心に荒れた天気になりました。午前中は日本海側で、午後になると関東の内陸でも雷雲が発達しました。14時45分には栃木県で、14時46分には群馬県で、14時48分には埼玉県で竜巻注意情報が発表され、栃木県宇都宮市では雹が観測されてます。
今日の追跡は約5時間と長丁場になりました。12時前に茨城県下妻市付近から撮影開始、北西方向に積乱雲の姿を確認しました。周りの積雲を吸収しながら巨大化してきたところで栃木県真岡市付近まで北上、北西方向が見渡せる農道に車を止めると、間髪入れずに防災無線から竜巻注意情報発表のアナウンスがありました。一気に緊張感が高まり、すぐに逃げ込めるように車の近くで撮影しました。撮影中に一番大事なことは、安全の確保です。
15時20分過ぎくらいから積乱雲の雲底付近に積雲の列が見られるようになりました。ガストフロントの発生です。この頃から急激に気温が下がり始め、20℃以上あった気温が9℃台まで急降下、あまりの寒さに車に常備しているレインウェアを着込んで撮影しました。この時間帯、風向きも南寄りから北寄りに急変しています。ガストフロントが発生すると、気温の急降下と風向きの急変が起こります。通過時には風が強まるので、注意が必要です。
雲の隙間からさす光芒は、嵐の前の静けさなのか??© Yutaka Aoki. All rights reserved.
その後少々南下して、茨城県筑西市付近で撮影を続けました。雷鳴が聞こえたため、車の中から雷を撮影します。程なくして大粒の雨が落ちてきたため一時中断、雨雲を避けるように再び南下しました。移動中、筑波山の山頂に変わった形の雲が見えました。つるし雲かと思い車を止めて確認すると、積乱雲の雲底から地上に向かって伸びてくるウォールクラウド(壁雲)であることを確認、反時計回りの回転も見られました。10分程度で形が崩れてしまったため、気付くのが遅かったら撮影できないところでした。
筑波山を覆うように現れたウォールクラウド(壁雲)。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
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