漏斗雲(Funnel Cloud)とは、竜巻に伴って積乱雲や積雲の雲底に現れる、漏斗状、または細長い形状の付随雲(副変種)で、北半球では反時計回りの回転を伴います。上昇気流により吸い上げられた暖かな空気が急激な気圧の低下と断熱膨張により冷やされ、水滴となって垂れ下がり、漏斗雲を形成します。漏斗雲が地上に達すると、上昇気流を伴う渦がより強くなり竜巻となります。竜巻発生の前後には、急激な気圧の変化により耳鳴りや圧迫感を感じます。飛行機の離陸時や、高層ビルのエレベーターに乗った際に感じる違和感と同じような感覚です。
*断熱膨張・・・気体が外部からの熱の影響を受けずに膨張すること。気体の温度は下がる。
関東平野の漏斗雲(上)と、日本海の漏斗雲(下)。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
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