観天望気(かんてんぼうき)は、自然や動植物から天気を知る先人たちの知恵です。科学的な裏付けがあるものも多く、知っておいて損のないものばかりです。地域により特色があり、北関東では雷や夕立に関するものが多くなっています。
雷・夕立に関することわざ
*東の雷と死人は帰ってこない・・・雷雲は北西方向から南東方向に流れていく。
*雷が鳴ったら蚊帳の中に入れ・・・落雷のある時、家の中心にいるとより安全。
*雷が鳴る時は大木よりも小木の下・・・小木よりも大木に落雷しやすい。
*夜鳴る雷は長雨・・・熱雷と違い、界雷(前線雷)・渦雷は通過に時間がかかる。
*雷が鳴ると梅雨が明ける・・・熱雷は晴れた日の午後に発生することが多い。
*御荷鉾の三束雨・・・御荷鉾山に入道雲が掛かると、稲束三束たばねる間に雷雨になる。
*夏の雨は馬の背を分ける・・・夏の雨は局地的で、狭い範囲で降ることが多い。
雨・風に関することわざ
*朝雨は女の腕まくり・・・朝の雨はすぐに止むため、気に掛けることはない。
*丑寅は風の吹き出し・・・丑寅(北東)から吹く風は強風の前兆。
*日暈、月暈がかかると雨・・・巻雲・巻層雲は低気圧の接近により発生する。
*寒、東風が吹けば定の雨・・・寒中に東風が吹くと、雨が降ることが多い。
*遠くの音が良く聞こえると雨・・・湿度が高くなると音の伝達速度が速くなる。
*日光蓑に筑波笠・・・日光の山々や筑波山に笠雲が掛かると雨が降る(栃木・茨城)。
*赤城の腰巻、榛名の鉢巻・・・赤城山や榛名山に笠雲が掛かると雨が降る(群馬)。
夕焼けは晴れ・朝焼けは雨、類似語に、朝虹は雨・夕虹は晴れがある。
© Yutaka Aoki. All rights reserved.夕焼けは西が晴れて東が曇り・朝焼けは東が晴れて西が曇り、朝虹は西に雨雲・夕虹は東に雨雲。日本の天気は偏西風により西から東に移動しているため、この様なことわざが出来たんですね。
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