霧 (きり)、地表や水面近くの水蒸気が凝結して、ごく小さな水滴となり浮遊している現象。霧粒が光を吸収・反射するため、視界が悪くなる。霧よりも見通しの良い状態は靄(もや)と言う。秋に発生するものを霧、春に発生するものを霞(かすみ)と呼ぶと風流である。
2011年11月6日 雨上がりの暖かな朝、雑木林に朝霧。
© Yutaka Aoki. All rights reserved.*陸上での視程100m未満を濃霧、視程1km未満を霧、視程1km以上10km未満を靄と呼ぶ。
*霧の種類
・放射霧・・・放射冷却により明け方に発生する霧。雲がなく風の弱い状態で発生する。
・移流霧・・・暖かな空気が温度の低い地表を移動する際に冷やされて発生する霧。
・蒸気霧・・・冬季、暖かな空気が冷たい空気と混合・飽和して発生する霧。
・前線霧・・・温暖前線により比較的高温の雨粒が落ちてくる際に発生する霧。
・上昇霧・・・山の斜面に沿って空気が上昇する際に、断熱膨張で空気が冷えて発生する霧。
2010年2月14日 濃霧の影響により交通障害が発生した朝。
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霧の発生で有名な都市と言えば、ロンドンとサンフランシスコ。国内では釧路や函館が有名。盆地や広大な河川敷など、周囲を山や土手に囲まれた地形では霧が閉じ込められることがあり、その様な場所では周辺よりも霧が濃く、視界が悪くなることがある。亀岡盆地(京都府)、三次盆地(広島県)、由布院盆地(大分県)などが盆地霧の発生で有名。下の写真は、山形県長井市(長井盆地)で撮影。
2011年10月16日 雨上がりの朝、山腹に残る層雲。
© Yutaka Aoki. All rights reserved.*層雲(そううん)、低い位置に発生し、霧・霧雨をもたらす雲。霧雲。
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