2011年8月24日、関東地方では暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で対流雲が発達しました。当日12時半のレーダー画像では、千葉県北西部から茨城県北部まで強雨域が線上に映っています。凝縮された雲が1列に並んでいる様な状態で、効率良く雲が発達し、長時間持続します。
*対流雲・・・大気の状態が不安定な時に発生する雲の塊、積雲、積乱雲。
2011年8月24日 5枚の画像をパノラマ合成(クリックで拡大)。
© Yutaka Aoki. All rights reserved.2011年8月24日 見ている間にモクモクと発達する積乱雲。
© Yutaka Aoki. All rights reserved.*関連記事 「雄大雲と積乱雲」
http://tornado.blog.shinobi.jp/Entry/18/
夕方以降は、群馬県南部、栃木県南部、茨城県西部で発生した複数の雨雲が一団となり、栃木県を縦断しながら夜半過ぎまで雷雨を降らせ、宇都宮市で40mm/hの激しい雨を観測しています。
日が落ちた後、茨城県西部からも雲間雷が見えたため、19時~19時半頃まで撮影に出ました。音もなく雲底を這う雲間雷、直線距離にして30km程度離れていたと思われます。これだけ距離が離れていると落雷の恐怖から開放され、単純に撮影を楽しむことが出来ます。
2011年8月24日 筑西市より宇都宮方面で光る雲間雷を撮影。
© Yutaka Aoki. All rights reserved.雷鳴がハッキリ聞こえる範囲は10~15km程度です。稲妻が光ってから雷鳴が聞こえるまでの時間差で、大まかな距離を知ることが出来ます。音の速さは340m/sです。光ってから雷鳴が聞こえるまで5秒であれば、340×5=1700(1.7km)です。音速は気温により変化し、気温が1℃上がると0.6m/s速くなります。基準となる340m/sは気温15℃の時。
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