春一番が吹く頃になると、北関東名物の風塵・砂塵嵐の季節がやってきます。北関東の風塵はとにかく強烈で、撮影機材はもちろんのこと、閉めきった部屋の中にまで埃が入り込む始末です。風塵の真っ只中に居ると、数時間で車の塗装が傷んで表面の艶が失われるくらい凄まじいものです。カメラは隙間を全てパーマセルで塞ぎ、その上からビニールを被せて保護します。レンズ保護フィルターは気休め程度、一度の撮影でレンズ内は埃まみれになります。
当然、そのような状況では撮影者も埃の影響を受けます。撮影中は全身埃まみれになりますが、特に気を付けたいのが、目、鼻、口です。目を守るゴーグルと、埃を吸い込まないための防塵マスクは必需品です。最近では100円ショップでもこのような品物を扱っているため、懐にも優しく助かっています。ワタシが使用しているのは大手100円ショップで売られている、眼鏡の上から装着できるポリカーボネイト製のゴーグルと、10枚入りのお得用防塵マスク(簡易なもの)です。
シビアウェザーを追うためにはそれなりの装備が必要だ。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
毎年、風塵が始まるとストームチェイスのシーズンインになります。約半月後には空を黄色く染める風塵の季節がやってきます。今年はどのようなシーンが見られるでしょうか。
風塵が発生するたびに後始末に追われる。厄介な現象だ。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
*風塵・・・風で塵や埃が巻き上がり視程を遮られる現象。砂が多い場合は砂塵と呼ぶ。
*砂塵嵐・・・激しい風塵により視程1km以下になった場合には砂塵嵐と呼ぶ。
*煙霧・・・風により他所で巻き上げられた塵や埃が空気中に滞留している状態。