2014年4月6日午後、寒気を伴う気圧の谷の通過により、関東地方の南部を中心に雷雨になりました。茨城県北西部では落雷こそなかったものの、14時半~15時頃にかけて風が強まり、乳房雲(ちぶさぐも)が現れました。乳房雲(英/Mammatus)は強い寒気が入った時など、雲底にコブ状に垂れ下がる付随雲(副変種)です。コブの中では乱流が渦巻いており、荒天の前兆としても知られています。ただし、乳房雲が出ている時は雨は降らず、コブがはじけて尾流雲(英/Virga)がのびてきた後に降り出します。尾流雲が地上に到達すると降水雲となり、雨をもたらします。
どす黒い尾流雲はなかなかの迫力、こちらも付随雲。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
乳房雲は、強い寒気が入って来ると現れることが多い。© Yutaka Aoki. All rights reserved.
アメリカでは、乳房雲は竜巻の前兆とされ、低い位置に乳房雲が出たら丈夫な建物に避難しろ!と言われるくらい、危険な雲として認識されています。乳房雲の出現は強い下降気流の発生を表しており、雷、突風、雹、大雨に注意が必要です。
*当サイト内で使用している写真は全て管理人自身による撮影です。写真の無断転用は厳禁です。